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by BBSTAR2005
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ニュースクール対オールドスクール
ニュースクール対オールドスクール_d0057029_1116319.jpg


最近↑
この本を読み進めている。
「アグレッシブポーカー トーナメントを制覇しろ」
(パンローリング株式会社 出版)



原書は、2007年に初版されたらしい。
まだ読み進めている途中ではあるのだが、
全く持って驚いている、というのが正直な感想だ。

今までいくつかのポーカー本を読んできたものの、
これには本当に!!衝撃を受けた。

今回の記事の題名
「ニュースクール対オールドスクール」
は、本書の第一部の中の、第一章の表題である。

この本のいくつかの部分を、紹介しよう。

一つ目の戦法。
P27-P28

あなたは、大きなトーナメントの序盤でAKを持っていてアーリー
ポジションから200にレイズしたとしよう。アントニウスがボタンか
らコール。フロップは、Ac3d4hだ。475のポットに400ベットす
るとコールされた。ターンは何の意味もなさそうな2hだ。1,000ベ
ットするとアントニウスは、望ましくないことに、1分くらい考えた
あと1,500レイズした。このベットにコールするとリバーで残りのチー
ップの大半かすべてを賭ける決断を迫られる可能性が極めて高い状況
だ。どうしたらよいのだろうか。

ニュースクール対オールドスクール_d0057029_11244271.jpg


アントニウスは何を持っているのだろう? 33? 44? A3?
4d5d? Ah6h? 実際のところ、これらのすべてのハン
ドを持っている可能性があり、難しいところだ。このようなプレイヤ
ーに対しては、ほとんどの初手の可能性をリスクなしに消すようなこ
とはできない。セカンドペストではあるけれどもさらに良くなる可能
性のあるハンドでも非常にアグレッシブにプレイしてくるし、既にナ
ッツ(かそれに近いハンド)を持っている可能性もある。
したがって、(中略)

この不確実性と恐れ知らずな部分によって彼の強さは
構成されているのだ。
この種のプレイスタイルがルースアグレッシブと呼ばれるものだ。
トーナメントライフが突然瀬戸際に立たされることもある。熟練し
たプレイヤーが自分が勝っていると主張しているようなベットをして
いるときに、トップペアトップキッカーですべてのチップを賭けてリ
スクを取ることができるだろうか?トップペアやオーバーペアでオ
ールインをしたプレイヤーが即座にコールされてセットやストレート
を見せられるような場面を何度も観てきた。退散だ。
トーナメントの序盤でポジションのあるニュースクールのトッププ
レイヤーと戦うのは、地雷原を進むのと同じなのだ。



ニュースクールと呼ばれるこれら、
ルーズアグレッシブなプレイヤーが跋扈して久しい、
のか。

ルーズアグレッシブ=へたくそ、
と規定していた私のようなオールドスクール出身者にとっては、
完全なパラダイムシフトを呼び起こすものだ。

オールドスクールとは、記述があるように
TPTKで、オールインやそれにコールする行為は、
むしろ愚か、とされてきた。
つまりTPで降りられないのは、まだ未熟者の証拠だと。

そのオールドスクールの常識を完全に逆手をとり、
TPTKの熟練のオールドスクール対し、
アンダードッグであるニュースクールが
1枚ストレートの見えるボードに、
フォールドを誘うベットで追い込み、ポットを奪いとる、つまり
フォールドエクイティとフィアエクイティに基づいて
考え出された戦法・戦術がニュースクール、なのか。



二つ目の戦法を、紹介してみよう。

P54-P55

「セットの脅威」
「セットの脅威」という言葉を最初に聞いたのは、ブレア・ロッド
マンからだった。セットはそれほど頻繁にはできないが、トーナメン
トにおいて相手を飛ばす武器となるものだ。特にトーナメントの序盤
では、プレイヤーはセットとぶつかることを警戒している。この懸念
によって変わった形のセミブラフを行うことで利益を上げることがで
きるのだ。,
6h5hでカットオフから600レイズしたとする。ブラインドは100
-200で相手は11,000で自分は12,000持っている。フロップは、
Kh8h3dだった。
フラッシュドローとバックドアストレートドローがあり、相手がA
Kなら3:2で不利である。相手は900ベットしてきた。あなたはコー
ルする。相手がKを持っていなければあなたはベストハンドを持って
いて(AQoのようなハンドよりも有利である)、相手のベットはポ
ジションを活かしたCBかもしれない。相手をフォールドさせる絶好
のチャンスなのでここでオールインするプレイヤーもいるかもしれない。
コールされた場合は40%の勝率がある。このような一連の合理付
けにはメリットもあるが、フラッシュドローでのセミブラフという読
みはよくされるものなので、トップペアトップキッカー以下でのハン
ドでもコールされることがある。このため、フロップではコールの方
が無難なプレイだと思われる。
ターンは7sで、あと1枚のカードを残して、フラッシュドローに
加えストレートドローになった。勝率は40%から34%に落ちたが、セ
ミブラフをするのであれば、その際のフォールドエクイティは格段に
増している。相手がまたベットしてきたら、大きくレイズすることを
考えよう。相手にとってターンでのレイズは、ドローハンドではなく
セット(やツーペア)のように見えるのだ。ターンはセットを持った
プレイヤーがベットし始める局面なので、ドローでのセミブラフがよ
く効くのだ。このような場合にオールインレイズすることによって大
きなポットを取ることができるだろう。
あなたがドローハンドを持っていると相手が読むのは極めて困難だ。
このボードでは、フロップでベットするときよりもドローハンドはか
なり見えにくくなる。コールされたとしても34%の勝率がある。フォ
ールドエクイティとショーダウンでの勝率があるので、コールされた
としても、このプレイは正のエクイティのあるプレイとなりえるのだ。
ニュースクール対オールドスクール_d0057029_11261481.jpg


なるほど。
オールドスクールでは、ターン以後の勝率低下を避けるため、
フロップでドローはオールインを仕掛けることでフォールドエクイティを
取りに行くことが標準とされていたはずだ。

だが、ニュースクールでは、
フロップでのオールインはハンドを読まれやすいから、
ハンドを読ませないためにも、自身の勝率の低下よりも
フォールドエクイティが増すターンでのセミブラフを採用しているのか。

やはりニュースクールとは、
フォールドエクイティやフィアエクイティが、優先の基準なのだ。


二つ目の続きなのだが、
三つ目の戦法を紹介しよう。

P56-P57

ブラフについては、いくつかのガイドラインがある。
まず、プレイヤーがチップの半分以上ポットに入れている場合には、
ブラフをするのは困難だ。35%以上のチップをポットに入れていれば
「コミットしている」と感じるプレイヤーもいる。既に半分のチップ
を入れていれば、33%のオッズがあれば、ほとんどのプレイヤーがコ
ールするだろう。
次にチップ量が多くてブラフベットにコールして負けても大した損
害にならないようなプレイヤーに対しては、ブラフしないことが最善
だ。ブラフは、相手のトーナメントライフが瀬戸際に立つような場合
にこそ最も効果を発揮するのだ。

3番目に、ブラフするのに最も良いプレイヤーは、あなたがチップ
をカバーしているそこそこのチップ量を持っているプレイヤーだ。そ
のようなプレイヤーは、ビッグベットにコールして負ければ、トーナ
メントから敗退してしまう。このような状況でナッツかそれに近いよ
うなハンドを持っていない場合に命を賭けることは、大半のプレイヤ
ーにとって困難だ。チップ量が同じくらいのプレイヤーや少しだけ多
くてポットを失ったら逆転されるようなプレイヤーも、ブラフ候補と
して理想的だ。ブラフをする際には、相手にコストを強いるのに十分
なチップを持っていることを確認しなければならない。これは事前に
勝負全体のことを考え、ベッティングラウンドごとにベットするチッ
プを割り当てることが必要で、そうすることで、ブラフが十分な脅威
となるのだ。


フォールドエクイティとフィアエクイティを確立する一つの大きな戦法は、
やはりブラフにあるといえる。

このブラフについてのガイドラインが、ちゃんと書かれており、
このガイドラインを無視すれば、ブラフがブラフたりえず
ただの「アホベット」になってしまうだろう。

しかし、狙いを定めた相手(特にオールドスクール出身)に、
このガイドラインに則ったブラフは、相当な威力があるはずだ。


この本は、ホント凄い本だ。

全502ページある中で、
最初の一割くらいしか読んでいない私にとっても、
ハンマーで殴られたくらいの衝撃があった。

ここ最近、初心者であるはずではないプレイヤーが、
ハンドオープンしてみると、オールドスクールの基準では考えられない、
とんでもなく意味不明なベットをしているのを、ボチボチ見かけていた。
「このベットは何だ?」と。

そんな、上手であるはずのプレイヤーが、
らしからぬドンクプレーを国内外で見かけるようになって、
(特に海外において)
なんだかモヤモヤすることが多かったのだけど、
それらは、このニュースクールをトライしている、
また経験の足りない、新入生だった、というわけなのか。

この本を読み始めて、それが解ったことで、
私の中で取り巻いていた、モヤモヤが
ずいぶん解消され、すっきりしてきた。


でも、
このニュースクールのプレーに、
ハンマーで殴られたくらい私に衝撃を与えたのは、
じつは、先日のちょうかんさんのプレーだ。

今回紹介した三つの戦法、
ニュースクールの特徴的なプレー方法とは、
つい先日、私がぶっ飛ばされたちょうかんさんのプレー、
そのもの、ではないか!!

しつこいようだが私がとばされたシーンを、
以下に、再度記してみる。

1200/2400 A400
チップリはちょーかんさんで、21万点。
セカンドチップリは私で、17万点くらい。

私、カットオフで AQoで7200にレイズ。
BBのちょーかんさん、コール。

フロップKT9レインボー。
ちょーかんさん、チェックに私レイズ9000。
ちょーかんさんコール。

ターンJ。
ここでHのフラドロが出る。

ちょーかんさん、チェック。
私45000点のポットオーバーベット。
ちょーかんさん、少し考え
リレイズオールイン。


この破壊力抜群のリレイズオールインは、
先にこの本に書かれていると紹介した、
三つのプレーそのものではないか!!

ちょうかんさんが仮に私のハンドを、
AAを含むトップペア、またはツーペアと読んだ場合、

一つ目の戦法において、
4枚ストレートの見えているターンで、
チェックレイズオールインには、普通コールできない。

二つ目の戦法において、
ターンでの打ち返しを、
「セットの脅威(またはそれ以上)」と私に読ませて、
ちょうかんさん御自身の勝率の低下よりも、
フォールドエクイティやフィアエクイティ優先で
ターンでのセミブラフを採用した。

三つ目の戦法において、
さらに、ブラフをするガイドラインにはすべて、
適合している。


恐るべし、ちょうかんさん!!


結果的には私がたまたま、
AQを持っていたわけだけど、
もし私のハンドが、ペアはおろか、
ツーペア、までなら、まず間違いなく
下手すればセットすらも、しかしいづれも勝っているハンドで、
降ろされていたかも知れない。

ものすごい爆発力のあって最も効果的で、そして
この本の教えるところのニュースクールそのもののプレーを、
ちょうかんさんは、忠実にそして確実に実行されていたわけだ。

もちろんこの日、
ちょうかんさんがこの本を持って四ツ谷に訪れていたのは、
言わずもがな、だ。


ちょうかんさんが凄いのは、
読んですぐにそれを自分のものにして
そのまま何の間違いもなく完全にプレーされたこと
そのことに、感嘆する。

もしかしたら、
原書を以前に読まれていたかもしれないが、
でもあの日は間違いなく、
いつもとプレーが違っていたように思う。


本自体もそうだが、
それを忠実に実行できるちょうかんさん、
どちらも凄い。

私がラッキーだったことといえば、
それを当事者としてプレーできたことで、
身をもって経験できたことか、w。


これら、ニュースクールの戦法、
普通だろ?
と思う人、多いかもしれない。
特に最近ポーカーを始めた人などは、多いかもしれない。

でも、そう思う人は、
俺からのお願いを聞いてほしい。


これだけきちんと論理的に
しかも文章にできるのなら、
お願いだからポーカー本を出版してほしい、
とおもう。
有名にもなるし、印税も入るだろうし、w。

いや、教えたらまねされる、という人もいるかもね。
そんな人には私から、

セコイッ!!

といっておこう。

ま、シマポもそう言うと思うけど、w。



さて、
私のようなオールドスクールは、
彼らニュースクールの餌食となってしまうのか??


次回にでも、考察してみたい。

(続く、たぶんw)

by BBSTAR2005 | 2013-01-26 11:31 | POKER
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